「裁判員制度」でJR 9条連などが勉強会
「裁判員制度」でJR 9条連などが勉強会
http://www.news.janjan.jp/living/0811/0811171774/1.php
「裁判員制度」に関する勉強会に出た。講師の弁護士は被害者が被告の前で意見や量刑まで発言できることは裁判ではなく一方的な制裁・復讐の場になる可能性を指摘した。筆者も直ちに凍結すべきだとの感想を持った。

「講演」する小出弁護士(左)と、長谷川・大宮地本顧問
JR東労組大宮地本で13日、来年5月から実施予定の「裁判員制度」について、元埼玉弁護士会副会長の小出重義弁護士を講師に、同地本や埼玉9条連役員などが勉強会を開いた。
この法律は当時ろくに国会で審議されずに成立したが、実施が近づくに従い「矛盾・問題点」が指摘・理解され、識者や各方面から導入・実施の中止や延期の声があがっている。日弁連は実施を支持しているが、新潟や栃木弁護士会が「導入延期」を決議し内部からも批判が起きている。また、最高裁は当初の「違憲の疑いがある」との見解を翻している。
以下、講演の概要。
最初に小出弁護士は来月12月1日から実施さる被害者の裁判参加で、被害者が被告の前で意見や量刑まで発言できることは大きな問題と危惧を示した。
これは理論や理屈ではなく「感情」であり、冷静さを失い弁護士や被告は感情への反論は困難であり、裁判ではなく一方的な制裁・復讐の場になる可能性を指摘した。
新たに導入された「公判前手続き」は本来公開の場で行われるべきことを密室で行い、そこに裁判員は同席できず情報格差がある。また、評決は多数決でその多数意見には裁判員、裁判官の双方、1人以上入ることが条件だが、裁判員が裁判官を説得することは困難であり、結果として裁判員は飾りで実質裁判官に引きずられる可能性がある。
因みに米陪審は陪審員だけの「全員一致」で有罪無罪だけを判断し、裁判官は評決に加わらない。
更に、評決で有罪決定が為されれば、無罪を主張した裁判員も量刑を判断しなくてはならず、憲法は苦役の強制を禁止しており違憲性の主張もある。
また現在、裁判官の守秘義務には明確な処罰規定がないのに、裁判員が評決内容を公言することを処罰規定まで設け生涯規制・拘束されることも心理的に苦痛となるなどと発言した。
小出弁護士の講演を纏めたブックレット『裁判員制度とその問題点』(62P・JR東労組作成)が好評を呼んでいる。
(記者感想)
長い間、自白の温床と国連からも批判されている「代用監獄」も放置されたままである。また、欧米処か台湾や韓国でも導入が始まっている取調べの弁護士立会や連続録画・録音の「可視化」も導入されない状況の中で、この制度が導入されることは人権・冤罪の上で非常に危険である。
被告が無実を主張した場合、たった数日、数回の裁判で「冤罪」を主張することは不可能である。また、法廷で被害者の発言を認めることは、被告を犯人と「断定」するに等しく、刑事事件の大原則である判決確定まで被告の「無罪推定」に反し、被害者の発言は「仇討ち」を認めるに等しい。
この制度は、結果として市民はお客様で「形だけの市民参加」にもかかわらず、冤罪が確定しても「市民も参加していた」と権力の逃げが可能な道を作ることになる。
これは裁判員の金銭的、時間的負担の次元ではなく「人権」の問題である。そもそも多数決の「推定」で有罪を確定していいのだろうか。米陪審の「全員一致」でさえも、DNA鑑定の進歩で124人もの「無実の死刑囚」が確認されている。(NHK「クローズアップ現代」)
直ちに凍結すべきである。
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