演劇:冤罪と裁判員テーマに 「砂喰社」オリジナル、あすから浜松で上演 /静岡
演劇:冤罪と裁判員テーマに 「砂喰社」オリジナル、あすから浜松で上演 /静岡
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20080513ddlk22040223000c.html
◇袴田死刑囚モチーフに架空の時代
◇「誰もが当事者に、傍観は許されず」
冤罪(えんざい)事件と裁判員制度をテーマにした演劇「真偽ノ解キ~改訂:裁判員制度」を、浜松市を拠点に活動する劇団「砂喰(すなくい)社」が14日から上演する。主宰者の松尾交子(ともこ)さん(36)は「誰もが当事者になり得る裁判員制度に興味を持つきっかけにしてほしい」と鑑賞を呼びかけている。
来年5月から始まる裁判員制度と、無罪を主張して静岡地裁に第2次再審請求を申し立てている元プロボクサー、袴田巌死刑囚をモチーフにしている。「袴田さんのことは1年ほど前に知っただけだが、裁判員制度が始まると聞き、もう傍観者ではいられないと痛感した」と松尾さんは話す。
台本はすべてオリジナルで、「改訂裁判員法」が適用されている「昭和89年」の日本社会が舞台だ。劇中では、6人中3人以上が有罪判決のボタンを押すと、それと同時に被告が死刑になることになっている。
架空の時代を舞台にしたのは「これから始まる裁判員制度が良い、悪いではなく、根本的に人が人を裁くとはどういうことかに焦点を当てたかったから」と松尾さん。
劇団員も昨年夏ごろから勉強会を開き、議論を重ねた。裁判員役を演じる小笠原大亮さん(23)は「それまでは『裁判になるくらいだから被告は有罪だろう』という思い込みがあった」という。だが、勉強会や演劇の練習を重ねるうちに考えが変わった。「この舞台を見てくれれば、自分と同じような思い込みを持った人も真剣に考えてくれるのでは」と期待している。
会場は浜松市中区領家のスペースCOA。14日と16日が午後8時から、17日が午後3時と同7時、18日が午後3時からの計5公演。入場料は大人当日1500円、高校生以下同900円。31日と来月1日には東京でも上演する。問い合わせは松尾さん(090・9126・5854)。【平林由梨】
毎日新聞 2008年5月13日 地方版


