死刑:薬物注射による執行は合憲 米最高裁
死刑:薬物注射による執行は合憲 米最高裁
http://mainichi.jp/select/world/news/20080417k0000e030009000c.html
【ニューヨーク小倉孝保】薬物注射による死刑執行は「残酷で異常な処罰」を禁じた米国憲法修正8条に違反するとして、ケンタッキー州の死刑囚2人が執行の停止を求めた裁判で、米連邦最高裁は16日、これを合憲とする判断を下した。最高裁がこの問題の審理開始を決めて以来、ほとんどの州が死刑執行を一時停止していたが、合憲判断で再開されることになる。
執行停止を求めていたのはラルフ・ベイズ(51)、トマス・クライド・ボウリング(53)の両死刑囚。2人は、「薬物注射の場合、麻酔が効かず苦痛の中で死亡するケースがある」と、執行停止を求めた。
最高裁のジョン・ロバーツ長官は16日、「憲法が禁じるほどの苦痛を伴うとはいえないことで合意した」と語った。一方、長官は、「別の方法でより苦痛のないやりかたがあるかもしれない」とも述べ、将来、より適当な方法が見つかった場合、薬物注射にとって代わる可能性があるとの考えを示唆した。
また、最高裁判事9人のうち7人が合憲、リベラル派2人が違憲と判断した。最高裁の合憲判断でバージニア州は16日、執行の一時停止解除を決めた。他の州も再開するのは確実だ。
◇ことば 米国の死刑制度
現在、州法で死刑を規定しているのは全米50州のうち36州。そのほとんどの州が薬物注射で執行している。最高裁が薬物注射について審理することを決めた昨年9月以降、テキサス州以外は執行を停止していた。
毎日新聞 2008年4月17日 10時06分(最終更新 4月17日 12時46分)


