ニッポン監獄事情―塀の向こうの閉じられた世界 佐藤 友之 (著)
ニッポン監獄事情―塀の向こうの閉じられた世界 佐藤 友之 (著)
内容(「BOOK」データベースより)
わが国で刑務所や控置所に収容されている人は六万人弱。国際化を反映して外国人の受刑者も増えつつある。彼らは塀の中でどのような扱いを受け、獄中の日々を送っているのか。明治時代に制定された「監獄法」が今なお生き続け、憲法も人権規約も通用しない閉鎖された世界とは。警察の留置場(代用監獄)から拘置所、刑務所への過程を辿りながら、過酷かつ貧困な獄中処遇を明らかにし、世界の常識から遅れたニッポンの監獄事情を問い直す。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
佐藤 友之
1936年群馬県生まれ。東京経済大学卒業。雑誌記者を経て、現在、フリーのジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
逮捕さ(パクら)れたときに困らない本です。, 2002/9/23
By ロバの王子 (福岡県) - レビューをすべて見る
あなたが何かの理由で逮捕されるとどのような暮らしが待っているのかを,留置場,拘置所,刑務所の順でその衣食住や人間関係を分かりやすく書いた本です。おもしろいと思った事項を抜粋すると...
1 逮捕されても「弁護士をお願いします」では刑事は呼んでくれない。具体的な弁護士の名前を知っておくべき。
2 刑務所の食事は,現代日本の食生活と比較して穀類の割合が異常に多い。
3 刑務所では,特に歯の治療は事実上困難で,長期受刑者はたいていの人が歯を悪くしている。
等々,一読しておくと,万一の収監されたときにも慌てないですむでしょう。また,諸外国の事例も豊富に掲載されており,我が国の監獄の人権意識の低さが具体的に分かる本でもあります。
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いかに非人間的環境であるか, 2004/7/17
By 糸音 - レビューをすべて見る
監獄といってもピンと来ない。
それが日常生活を送る大半の人々の感想であろう。それは監獄にはいるようなことをしないと思っている(思いこんでいる、信じている)と同時に監獄の閉鎖性によって外部に監獄の実状が知らされていないからでもある。
第1章「監獄への道」ではあなたが監獄へ送られるまでの過程を紹介している。法律では保障されている権利も実際には行使できない。それは法律の曖昧さから来ているものである。監獄に限らず日本の法律全般に共通する問題であるが、自由を奪われるという状況からきわめて切実な課題となっている。
第2章から第4章は監獄内部の生活の実態を述べている。
結論から言えば、いかに監獄が非人間的な環境であるかである。
これで「矯正施設」の実が上がるのか?
実態は「懲罰施設」の側面が強いのではないか?
そもそも矯正を本当に意図しているのか?
このような疑問が浮かび上がってきた。
しかし、監獄というのはそんなにも縁遠い存在であるのか。
本当にわたしたちは監獄や監獄的なものと関係ないのか。
監獄の問題を別世界の問題ではなく、同じ世界の問題として捉えていく必要があるのではないか。
このような世界が実在することには疑いはない。そのことを真摯に受け止める必要があるであろう。


