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死刑存廃問題 - Wikipedia

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処刑直後のキリストを描いた絵画死刑制度の詳細については、死刑を参照のこと。

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フランス・恐怖政治の指導者マクシミリアン・ロベスピエールの公開処刑を描いた絵画(1794年)死刑は「人を殺す」ことにほかならず人間の原初的な強い忌避感情に関わるものであった。古くから議論されてきた。キリスト教では、ローマの国教になる以前にもその正当性は議論されていたが、トマス・アクィナスが報復論を否定する一方で、予防論によって死刑の正当性を位置づけたことで教義上の結論を見る。近代になると、19世紀末から20世紀にかけて、より革新的な世俗思想に添う形でフリードリヒ・シュライアマハー、カール・バルトらが改めて死刑廃止を主張するようになった。


死刑制度の世界地図

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死刑制度の実効性 人の生命を永久に奪い去る冷厳な死刑と無期懲役とでは、差があまりにも大きすぎる。挽回不可能刑である。もし誤判で無実の者が死刑が執行されたならば、これ以上残酷なことはない。犯罪抑止の手段として死刑の抑止効果だけが強調されるのも奇妙である[84]。犯罪全般を減らすことに努めるのが先決だ。 無期懲役の仮釈放は近年相当厳しくなっており、死刑との間に、問題にするほどの隔たりは生じていない。また、「仮釈放の可能性のない絶対的な終身刑」は、むしろ死刑より冷厳であり、世界的に見ても稀な刑罰であるから、そのような刑罰を新たに設けるべきではなく、死刑を廃止する根拠にはならない。 
世界の大勢 死刑は全世界で廃止の方向に向かっている。またEUは死刑存続国に対し価値観外交ともいえる政治的圧力を加えている。日本に対し欧州議会の欧州審議会議員会議が2001年6月25日に日本に対して死刑囚の待遇改善および適用改善を要求する1253決議を可決している。この決議では死刑の密行主義と過酷な拘禁状態が非難されている。また国連総会も死刑執行のモラトリアム決議(2007年12月18日)を可決している。死刑存置国への国際世論の風当たりは強まっている。 死刑の復活および廃止は歴史上日本だけでなくほかの国でも起こっている。現時点の傾向が死刑廃止に向かっているという事実と死刑が正義であるかという問題は無関係。多数派が正しいとは限らない。死刑制度存続は日本国内問題であり国際世論の動向を理由にするのは「内政干渉」である。 
憲法解釈 死刑は、日本国憲法第36条の残虐な刑罰にあたり許されない。殺人に「残虐な殺人」と「人道的な殺人」とが存在するのだとすれば、かえって生命の尊厳を損ねる。時代に依存した相対的基準を導入して「残虐」を語るべきではない。そもそも「人道的な殺人」など有るものだろうか。 日本国憲法第36条の残虐な刑罰とは火炙り、磔刑などを指し死刑はこれにあたらない。(最高裁判所大法廷昭和23年3月12日判決)としている。また自由権を拘束する懲役にも、長期の独房禁固などの残虐とされる懲役とそうでない懲役が存在する。よって、死刑・懲役そのものが存在するからといって、自由権や生命権の尊厳が損ねられるわけではない。「残虐」の相対的基準は、死刑と懲役の両方に導入すべきである。法において、刑が犯罪行為で無いのは自明の理であり、「人道的な死刑・懲役」と「残虐な殺人・禁固」などという相対比較は成り立たない。 
判例 死刑を合憲とした最高裁判決は敗戦後間もない1948年(GHQ占領下にあり極東国際軍事裁判が行われていた)のものである。「残虐な執行方法」の概念は変わってゆく(絶対的ではない)ものであり、いわゆる死刑廃止条約(国際人権B規約第2選択議定書)の発効により、世界的な状況は大きく変わっている。この判決をもって死刑が未来永劫まで合憲であり続けることはない。現代の感覚では法律に定められた行為とはいえ、人の命を奪うことを正当化出来るとは思えない。 判決が述べている「法律が制定されるとするならば」「違反するものというべき」といった仮定に基づいて現行の死刑制度を不当なものであるとするのは誤りである。 
社会契約論 社会契約を認める立場は、国家は国民の生命を奪う権利を持たないとする。死刑は、国家権力が都合の悪い人間を不当に排除するのに都合のいいシステムであり、民主主義の精神、立憲主義の精神に反するシステムである。構造主義以降の思想家は概ね死刑に反対している。 啓蒙時代の思想家のうち、民主主義による社会契約論と自然権を定義したジョン・ロックなどは、生命権と自由権を侵害する犯罪行為に対して懲役と死刑を主張している。『人を殺したる者はその生命を奪われるべし』は国民の法的核心である。独裁国家が弾圧の一環として行う政治犯などに対する死刑と、民主主義のもとで凶悪犯罪者に対して行われる死刑は全く別である。 
人権 人はすべで人権を持ち保障されている。国家は日本国憲法第11条でこの人権を保障しているにもかかわらず、国家による殺人である死刑制度は国家による人権侵害行為であり矛盾する。 懲役は自由権の侵害、罰金は財産権の侵害であるが死刑反対派はこれも憲法違反であり廃止を主張するのであろうか。人権を守るために法の下に行われる懲罰(人権侵害行為)は死刑、懲役、罰金をふくめて憲法上問題なし。国連の人権宣言でも法の下に行われる懲罰を否定していない。生命権を守るための死刑は必要。さらに人権論の枠組みから外れるが殺人の報復を死刑で行うのは正義である。 
犯罪者に対する効果 死刑という刑罰は、犯罪を犯した容疑者が、「逃亡・自殺・再犯」を選択する要因につながる。 それは死刑に限ったことではなく、どのような刑罰であっても起こりうる。法定刑に死刑が規定されていない犯罪を犯した容疑者が、「逃亡・自殺・再犯」を選択しているケースも現に存在している。 
死刑の適用目的 死刑は貧困者に対して多く課せられることが多く身分刑的一面を有する。また少数者に対する差別である。 反対論は死刑が個人の社会的地位に関わらず平等、公正に科されるべきであるという正論を詭弁に摩り替えている。 
行刑設備の負担 もはや生きる希望のない死刑囚を収容する独房の看守や死刑を執行する職員の精神的負担が大きい。また処刑場の維持管理に多額の経費がかかる。 死刑を宣告されるような凶悪犯を収容している刑務所の職員の精神的負担も大きい。それに死刑は終身刑に比べ経費が安くすむ。 


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