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死刑廃止を巡る動き 2007/10月

死刑廃止を巡る鳩山法務大臣の言論を扱ったニュースをにまとめました。

法を厳密に執行すべき法務大臣としては、判決後6ヶ月以内に執行しなければならないとあるので、法を守る立場としては当然かもしれないですね。

でも、一方で、憲法9条などなしくずしにしたり、最近の司法の現状では、必罰化傾向が強まっており、法をなしくずしにしたり、と矛盾も抱えていると。

どう考えるべきかわからなくなりますね。

ただ、国家権力が一方で犯罪を抑止しようとしながら、一方で厳罰化で死刑を行っているということにも矛盾があると思います。


死刑廃止論「くみせず」=鳩山法相

2007年8月28日(火)00:33

 鳩山邦夫法相は27日夜、法務省で記者会見し、死刑制度について「凶悪犯罪の未然防止に果たす役割は大きい。死刑制度をなくせという意見にわたしはくみしない」と述べた。さらに「死刑を科すと裁判所が判断すれば、わたしは重んじる」と語り、状況に応じて死刑執行命令書に署名する考えを示した。 

[時事通信社]



「死刑執行、自動的に進むべき」 鳩山法相が提言

2007年9月25日(火)11:41

■■■ 朝日新聞

 死刑執行命令書に法相が署名する現在の死刑執行の仕組みについて、鳩山法相は25日午前の退任記者会見で「大臣が判子を押すか押さないかが議論になるのが良いことと思えない。大臣に責任を押っかぶせるような形ではなく執行の規定が自動的に進むような方法がないのかと思う」と述べ、見直しを「提言」した。

 現在は法務省が起案した命令書に法相が署名。5日以内に執行される仕組みになっている。

 鳩山法相は「ベルトコンベヤーって言っちゃいけないが、乱数表か分からないが、客観性のある何かで事柄が自動的に進んでいけば(執行される死刑確定者が)次は誰かという議論にはならない」と発言。「誰だって判子ついて死刑執行したいと思わない」「大臣の死生観によって影響を受ける」として、法相の信条により死刑が執行されない場合がある現在の制度に疑問を呈した。



死刑執行命令の見直しを=鳩山法相

2007年9月25日(火)11:37

■■■ 時事通信

 鳩山邦夫法相は25日の内閣総辞職後の記者会見で、退任に当たっての「問題提起だ」と断った上で、死刑執行について「法の改正が必要かもしれないが、法相が絡まなくても自動的に客観的に進むような方法を考えたらどうか」と述べた。

 刑事訴訟法は、死刑執行は法相の命令によると定めている。鳩山氏は「死刑は執行されねばならないと思うが、誰だって法相ははんこをついて死刑を執行したいとは思わない。精神的苦痛を感じないものではない」と述べた。 

[時事通信社]



「法相は人間の資格ない」=亀井静香氏

2007年9月26日(水)16:36

■■■ 時事通信

 国民新党の亀井静香代表代行は26日午後の記者会見で、鳩山邦夫法相が死刑執行をめぐり「法相が絡まなくても自動的に進むような方法を考えたらどうか」と問題提起したことについて、「鳩山氏には法相の資格もなければ、人間の資格もない」と厳しく批判した。 

[時事通信社]



法相の死刑執行見直し発言、官房長官「思いつきはまずい」

2007年9月28日(金)19:56

■■■ 読売新聞

 町村官房長官は28日夕の記者会見で、鳩山法相が死刑執行の在り方を研究する勉強会を設置する意向を表明したことについて、「法相の私的懇談会か、どういう形か知らない。色々なことを検討するのは自由だが、思いつきでやってはまずい」と述べ、問題があるとの見方を示した。

 法相が「自動的に死刑執行が進むような方法があれば、と思う」と発言した当初、長官は「法相が少しリラックスした雰囲気の中で話をしたのではないか」と許容する姿勢をみせていたが、野党が法相発言を国会で取り上げる構えを見せていることから軌道修正を図ったものと見られる。



法相の「死刑執行見直し」発言、新たな国会の火種に

 鳩山法相は28日の閣議後の記者会見で、死刑執行に関する制度の見直しについて、「できるだけ速やかに勉強会を開始したい」と述べ、改めて意欲を示した。

 ただ、野党が法相批判を強めているのに加え、政府内にも法相の対応を問題視する声があり、臨時国会審議の火種となりそうだ。

 鳩山法相は、死刑執行を法相のサインなしに進めたいとした自らの提案について「人名を軽視する考えは全くない。だが、死刑廃止の考え方には与しない。死刑を執行しないのも同じことになる」と指摘した。

 さらに、「法相の資格もなければ人間の資格もない」と批判した「死刑廃止を推進する議員連盟」会長の亀井静香・国民新党代表代行からの面会要請について、「人間でないとまで言われて会う必要はない」と怒りをあらわにした。

 刑事訴訟法は死刑執行について、判決の確定から6か月以内に法相が命令を下すと定めている。しかし、法務省によると、恩赦の可能性の有無や死刑確定者が心神喪失状況にないかなどを法相が総合的に判断して命令を下すという。

 法相が自らの宗教観や信条で命令を下さないこともあり、判決の確定から死刑の執行まで平均7年以上かかるのが現状だ。

 与党内では「鳩山法相の表現に行き過ぎはあるが、問題意識は理解できる」(自民党幹部)との声も出ている。

 これに対し、民主党の細川律夫「次の内閣」法務担当は28日、記者会見し、「法相の職責の重大さに対する自覚のなさを露呈している」と強く批判した。社民党の又市幹事長は「冤罪でないかどうかも含めて最終決断する重大な使命を放棄する言動だ。罷免要求は当たり前だ。福田首相の任命責任も追及する」と述べた。

(2007年9月28日21時5分 読売新聞)



死刑執行の勉強会、鳩山法相「できるだけすぐに」

18:02

産経新聞

 鳩山邦夫法相は28日の閣議後会見で、設置する意向を示していた死刑執行について考える省内の勉強会について「できるだけすみやかに開始したい」と、早急に始める考えを明らかにした。

 メンバーは鳩山法相のほか、副大臣、政務官、刑事局、矯正局、保護局の3局長ら。「死刑を執行する場合に関連する刑訴法の規定の趣旨、死刑執行に至る具体的な手続き、法務大臣の判断内容などいろいろ整理してあり方を勉強していこうと思っている」と述べた。 死刑執行について鳩山法相は25日の法相再任後の会見で、「それぞれの法務大臣に死生観、宗教的観念がある。そういうものではなく、粛々と執行されていくのが正しい」と、法相の個人的な思想で死刑の執行停止があってはならないとの考えを示している。



法相、亀井氏との面会拒否 「死刑発言」めぐり対立

2007年9月28日(金)12:00

■■■ 共同通信

 法相の署名なしでの死刑執行を提言した鳩山邦夫法相は28日の閣議後会見で、法相に対し「人間の資格がない」と批判した「死刑廃止を推進する議員連盟」会長の亀井静香氏(国民新党)が面会を求めていることについて「人間性が100パーセント否定された」として、拒否する意向を明らかにした。鳩山法相は「死刑制度廃止にはくみしない。人の命を奪う凶悪犯罪をなくすのが私の原点だ」と反論した。



鳩山法相、亀井静香氏の批判に反論 死刑「自動化」提言

2007年9月28日(金)12:13

■■■ 朝日新聞

 鳩山法相は28日の閣議後の記者会見で、死刑執行命令書に法相が署名する仕組みの見直しを求めた自らの提言について、亀井静香・国民新党代表代行の批判への反論を展開した。亀井氏の面会要請については拒否する考えを示した。

 死刑廃止議員連盟会長の亀井氏は26日、「大臣が絡まなくても(死刑執行が)自動的に進む方法がないか」とした鳩山法相の提言について、「人間の命を機械みたいにボタンを入れておけば次から次に殺されていくようなイメージで扱っていいのか。法相の資格もなければ、人間の資格もない」と批判。27日には真意を聞くために法相への面会を要請していた。

 これに対し、鳩山法相は「亀井先生のような尊敬すべき先輩が、私は人間でないとおっしゃっているわけですから、そこまで言われてお会いする必要はないでしょう」と述べた。さらに「人命軽視という考えはまったくない。人を何人殺そうと、自らの命が絶たれることはないという死刑廃止の考え方にはくみしないと申し上げている」と強調した。



死刑執行、省内幹部と勉強会=亀井氏との面会は拒否-鳩山法相

2007年9月28日(金)11:13

■■■ 時事通信

 鳩山邦夫法相は28日午前の記者会見で、死刑執行の在り方を研究する勉強会の概要を発表した。「法相が絡まなくても、自動的に客観的に進むような方法を考えたらどうか」との法相の問題提起を受け、死刑執行の状況や執行の手順を定めている刑事訴訟法の趣旨などを研究する。

 メンバーは法相や副大臣、政務官のほか、法務省刑事局、矯正局、保護局の局長、担当課長で構成。鳩山法相は勉強会に関し「速やかに開始したい。いつ結論を出すかは勉強していかないと分からない」と述べ、期限を定めずに研究する考えを示した。

 また、国民新党の亀井静香代表代行が「鳩山氏には人間の資格はない」と批判する一方、法相に面会を求めていることについて、鳩山法相は「人間の資格がないとまで言われて、会う必要はないだろう」と語った。 

[時事通信社]



朝日新聞

鳩山兄も「軽率だった」 死刑「自動化」、批判相次ぐ

2007年09月29日10時46分

 鳩山法相が「死刑執行が自動的に進む方法はないのか」と述べたことについて、28日、野党や政府内から批判が相次いだ。

 民主党の細川律夫「次の内閣」法相は「刑事訴訟法が法相の命令を執行の要件としていることへの無理解、法相の職責の重大さについての全くの無自覚を露呈したものだ」と批判。社民党の又市征治幹事長も「法務大臣にあるまじき言動だ。首相の任命責任も含め国会で追及する」と罷免要求も辞さない構えで、臨時国会での論点の一つとなりそうだ。

 一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は、弟の法相が「兄と話したところ、『人を殺しても死刑を執行されなければ恐ろしい国になる』と言っていた」と27日に述べたことについて、「死刑の存在は必要ではないか」と法相に電話で伝えたことは明らかにした上で、「弟としてはある意味で多少軽率な発言だった」と話した。

 町村官房長官も、法相が死刑制度の勉強会立ち上げに言及したことについて「ご検討されるのはご自由だが、あまり思いつきでやるのはまずいと思う」と突き放した。

 一方、鳩山法相は、自らの提言を批判していた亀井静香・国民新党代表代行に「人命軽視という考えはまったくない。人間の資格がないとの批判は当たらない」と反論した。死刑廃止議員連盟会長の亀井氏は26日、「人間の命を機械みたいにボタンを入れておけば次から次に殺されていくようなイメージで扱っていいのか。法相の資格もなければ人間の資格もない」と批判した。

昨日の朝日新聞では、死刑について、社説が出ましたので、転載します。

死刑自動化―そんな軽い問題ではない 

 1993年、3年余り執行されなかった死刑が再開された。

 執行を命じた後藤田正晴法相は国会答弁で、「私に与えられた使命を、一方で非常な悩みを持ちながらも、法務大臣の権限でおれはやらぬというわけには、私はできない」と述べた。そうした思い悩む様子が、当時の秘書官によって追悼集に書かれている。

 その死刑執行の問題が、鳩山法相の発言をきっかけに再び注目されている。

 鳩山氏は「法相が判子を押すか押さないかが議論になるのがいいとは思えない。順番通りなのか、乱数表なのかわからないが、執行が自動的に進むような方法はないものか」と語ったのだ。

 法相は死刑判決の確定から6カ月以内に死刑の執行を命じなければならない、と定められている。だが、その通りになっていないのが現実だ。在任中に一度も命令を出さなかった法相もいる。

 そうした現状への「問題提起」と鳩山氏は言うが、「すべてを法務大臣におおいかぶせるということであれば、法務大臣が苦しむ」とも述べた。そんな苦しい仕事から法相を解放したいという思いもあるのだろう。

 しかし、死刑は国家によって執行される。その責任を法務行政の最高責任者である法相が負うのは当然ではないか。

 苦しいと言えば、法相だけでなく、死刑判決を書く裁判官も思い悩む。

 後藤田氏は国会で、「裁判官に死刑判決という重い役割を担わせ、それを法務大臣が執行しないというのでは、国の秩序がもつんだろうか」と述べた。

 そうした後藤田氏の言葉に比べると、鳩山氏の発言はいかにも軽い。人を死に至らしめる権限を持つ法相は、ほかの閣僚よりも一段と高い人格と識見が求められるはずなのに、なんとも残念だ。

 ほかの刑罰と違って、なぜ死刑だけは法相が最終関門になっているのか。その理由も改めて考えたい。

 死刑は執行すれば、取り返しがつかないからだ。死刑判決の確定後、法務省は裁判記録をもう一度調べる。判決に疑問がないか、念には念を入れるのだ。被告の側から再審請求が出ることもある。

 そうした実態を見れば、死刑執行の自動化は非現実的といわざるをえない。

 死刑執行の問題の背後には、そもそも死刑制度を続けるかどうかの問題があることも見過ごせない。だからこそ、法相の職に就くと、執行に悩んだり、命令を出すのを拒んだりするのだ。

 世論調査では、死刑制度を認める人たちが圧倒的に多い。しかし、欧州を中心に死刑廃止に向かう国際的な流れがある。1年半後には裁判員制度が始まり、市民が死刑に直接向き合う。死刑制度をどうするかの議論は、避けて通れない時期に来ているのかもしれない。

 鳩山法相は死刑自動化について省内に勉強会を設けることを命じた。それは時代に逆行しているとしか思えない。

お隣の韓国は一足先に死刑廃止国になり、アムネスティに認められました。

韓国「死刑廃止国」に 10年執行なく市民ら宣布式 '07/10/7

 一九九七年末以来、死刑を執行していない韓国が十二月、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)の基準で「事実上の死刑廃止国」となる。同国の市民団体は十日、ソウル市内で日本などから来賓を招き「死刑廃止国家宣布式」を開く。

 宣布式を主催するのは「韓国死刑廃止運動協議会」などで、同協議会の会長を務める李相赫弁護士は「大韓民国は死刑のない平和愛好国になろうとしていることを宣言したい」と話している。

 同協議会によると、宣布式にはアムネスティや日本の死刑廃止運動団体のほか、加盟国がすべて死刑を廃止しているEUの団体などからも代表者らが参加する予定。

 韓国で死刑が最後に執行されたのは、九七年十二月三十日。金泳三政権末期で、当時は一日に二十三人が処刑されたこともあった。後任の金大中大統領は自ら政治犯として死刑囚になった経験があり、任期中に死刑は執行されず、現在の盧武鉉政権も執行停止を引き継いでいる。

 ただ李弁護士は「昨年十二月から今年一月にかけ、法務当局が執行を画策した」とし、死刑制度を廃止する法案が国会で可決される見通しも立っていないという。

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